久留米地区 池・川散策 やっちまったなー

2009年6月20日
昨日のトンボ記になります。
天気が良い土曜日とのことで少し遠出をしてきました。日曜日は遠出はしたくないのですが、土曜日は遠出をしようという気になれます。今回は通称魚バカ蔵氏(もちろん本人にwebネーム承諾済み)と共に行ってきました。氏は名の通り魚大好き人間ですので、魚探しも目的です。私の目的はオオイトトンボ、キイロヤマトンボ、グンバイトンボ等で、魚バカ蔵氏の目的はモロコ系の仲間でありました。
魚とヤゴの生息環境は種類ごとに関係がありますので、魚に精通した魚バカ蔵氏は巨大な戦力になります。さらに魚バカ蔵氏はトンボも基本的な種は全部わかっていますので、こちらとしても非常に好都合なのです。

私は様々な理由で時間があまりありません。夜は早く帰らなければなりません。時間がもったいないと常に思っている私の思いをくんでくれたのか魚バカ蔵氏は私の早朝出発に同行してくれたのです。これは何ともありがたいことです。同行者はなかなか私の早起きに付き合ってくれませんので・・。

さて、まずはかねてからキイロヤマトンボを狙っていた場所に行きました。しかし、ダムを放水しているらしく、川の水がゴォゴォと流れていて、川に入ることが不可能でした。田植えの時期だから放水しているのでしょうか。ここは諦めることにしました。
次にオオイトトンボが比較的近年に記録されている場所に行ってきました。この記録はある環境調査のデータでありまして、詳しい位置まで明確に公表されているので、現在の有無の確認をしに行きたいと思っていたのです。ちなみに川だと思われる場所で記録されています(この時点で怪しいのですが)。朝が早いのでトンボ類が飛んでいませんので、後でチェックすることにしまして、別の場所に行くことにしました。

川を遡りながら走っていると、いい感じの池がありました。
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アオヤンマがいそうだし、魚もタナゴ類がいそうだ、という訳でまずはこの池と横にある川に入ってみることに。
アジアイトトンボ♂。
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セスジイトトンボ産卵。
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セスジイトトンボは多いのですが、目ぼしいトンボ類がいません。魚も全然いないそうです。
『何かこの池怪しいねー。植物とか植えているみたいだし、人工的に作ったっぽい』と魚バカ蔵氏は言っていましたが、その推測は正しかったようでした。家に帰って地図を見たら、畑になっていました。どうやら最近、作った池のようです。数年後に私が調べることがあったら色んなトンボが定着していることを願います。

さて、その後、モロコの仲間がいそうな水路を探したり、山の中にある池をまわってみたりしていましたが、いい場所が全くありません。
『やばい!このままじゃ今日はタコじゃないか!』
『今日のブログのタイトルは「やっちまったなー」になってしまう!』
『久留米まで来てタコボウズはまずい!』
『あの言葉を叫んでいいっすか!?』
などなど話していました(一部我々にしか分からない意味不明なこともありますが)。

『池は駄目だから川でグンバイ探しましょう!』とのことである川に行くことに。
魚バカ蔵氏が『あそこはどう?』と地図やナビを見ながら色々候補を探してくれるのですが、
『駄目だ!あそこは木陰がないから未熟個体が過ごす場所がない』
『川の上流域でも水溜りでもあればたまにいるので、川をしっかり見てください!』
など注文にうるさい私に魚バカ蔵氏はうんざりしていたのかもしれません。

そんな話をしながら、よさげな場所を見つけました。
魚バカ蔵氏と共に怪しい場所へ向かって歩いていた時のことです。
『あれ何か白いもんが飛んでる!』
ヨシ原の中に白いウンカのようなものがフワフワ飛んでいるのを見つけました。
近づきよく見てみると・・・
『うぉー!!ホントにいたー!グンバイトンボだー!!』
絶叫してしまいました。福岡県のトンボが一種増えた瞬間です。ついに福岡県のグンバイトンボを見つけてしまったのです。
その5秒後位に魚バカ蔵氏も産卵ペアを発見しました。わずかな差で私の方が早く見つけることができ、良かったー。
福岡県産グンバイトンボ♂。
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『福岡にいないわけがない!』とこれを見つけるのに何年も頑張ってきました。福岡県のグンバイトンボの過去の記録は虚報とされていたり、怪しいものばかりでした。『いるらしい』という情報を手に入れては、すぐにその場所が池だろうが湿地だろうが現地に行き、モノサシトンボしか見つけられないということの繰り返しでした・・。
こんなに嬉しい日はなかったです。魚バカ蔵氏と喜びの握手をした、この日は忘れられないことになるでしょう。
ある意味「やっちまったなー」という日になりました。
この場所でのグンバイトンボの個体数は多かったですので、現段階では安心かもしれません。産卵もありましたので、この地で繁殖しているのでしょう。しかし、グンバイトンボの生息環境に適している場所が、川の一部にしかない印象でした。現時点では県内唯一の産地です。大事に残して欲しい場所であります。

さて、次に朝に行ったオオイトトンボの記録のある地に行ってきました。先ほど述べた通り、川と思われる場所で記録されています。
『止水にいるこのトンボがなぜ川で?』
『用水路があるからそこかな?』
と思いながら探しますが、クロイトトンボしか見つかりません。正体不明のクロイト以外のクロイト属♂が1頭いましたが、雰囲気がどうも違ったような感じです。記録には雌雄は書かれていませんので、過去の記録がオスなのかメスなのか分かりません。
『ひょっとしてクロイトトンボ♀の誤同定ではないか?』と思ったりしましたが、その報告書は私のような一般人は閲覧不可ですので記録の真相が分かりません。いつかその調査で得られた標本を見てみたいと思うのですが、これも一般人には無理かも。ちなみに県内のオオイトトンボは環境調査の報告書でいくらか記録がありますが、環境調査の報告書での記録は怪しいものばかりです。特に幼虫の記録は何で属止めにしていないのかと思います。
今、私は県内のトンボの文献の総チェックをしていますが、トンボのような比較的同定が簡単な昆虫での誤同定が多いのが一番困っております。特に環境調査の報告書での明らかな誤同定が多いです(公表されているものでです)。

さて愚痴ってしまいましたが、ラストに小河川でタナゴ探しをしてきました。
小河川ですのでトンボは少ないですが、色々な地でデータをとることができ、私には好都合なのです。
セスジイトトンボ♂。
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久留米周辺にはクリークや小河川が多いためか、今日はセスジイトトンボを多く確認することができました。

メダカ。
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ナマズの子供。
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シマドジョウsp.。どうも少し怪しい個体らしい。
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タナゴ類は稚魚が少し捕れたくらいで、どうもおかしい感じでした。
まだまだチャレンジしたかったのですが、このあたりでタイムリミットになってしまいました。

早朝から付き合ってくれ、色々連れまわし、さらにグンバイトンボ発見に協力してくれた魚バカ蔵氏には大感謝です。あの握手、私は一生忘れないでしょう笑。どうもありがとうございました。
オシマイです。

by bobtuck | 2009-06-21 14:32 | 久留米地区  

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