福岡地区 川散策 室見川になぜキイロヤマトンボがいないかを考える

2010年1月24日
日曜日のトンボ記です。
室見川中流域に行ってきました。今回は河川名は伏せていません。
目的はキイロヤマトンボを福岡市内で見つけることです。
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コシボソヤンマ幼虫。
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アオハダトンボ属幼虫。
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ギンヤンマ幼虫。
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アジアサナエ属幼虫。
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シオカラトンボ幼虫。
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ダビドサナエ属幼虫。おそらく全部ダビドサナエ。
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ミヤマサナエ幼虫。
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アオモンイトトンボ属幼虫。持ち帰っていないので詳しく見ていませんが、おそらくアオモンイトトンボ。
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コヤマトンボ幼虫。
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今回もキイロヤマトンボを見つけることが出来ませんでした。

なぜ室見川にキイロヤマトンボはいないのでしょう?
室見川では市や県の調査が行われていますので、福岡県内でも比較的水生昆虫が調べられている川だと思います。室見川の底生動物調査は福岡市衛生局公害部(1973)、修猷館高校生物部(1975)、古川(1994)、杉ほか(1996)、石松(1998)などなど・・他にもまだいくらかありますが、いくらキイロヤマトンボが網に入りにくい調査方法をしていても、もしもキイロヤマトンボが生息している(生息していた)ならば若干数でも採れているはずです。私も幼虫を探して何度も網を入れていますし、成虫探しで何度も室見川に通っていますが、採ったことはありません。

室見川について色々考えてみると
●研究者が多数いた福岡なのに室見川でのキイロヤマトンボの記録が全くない。昔の記録を見ると、ムカシトンボなど上流域での記録ばかりが目立つ。しかし、著名な昆虫の研究者が多数いたのだから、いくらなんでも室見川中流域でのトンボ調査がゼロということは考えにくい。
●室見川にはキイロサナエがいない。 ※杉ほか(1996)で1幼虫のみの記録がある。アジアサナエ属は同定が難しいので、さらに室見川では自分も何度も調査をしているがキイロサナエの成虫を全く見た事がないので、個人的にはこの記録は少し疑問に思う。
●室見川にはアオサナエもいない。 ※1957年以前に室見川流域と思われる記録が1例だけある。また石松(1998)で記録されているが、氏の所属する調査機関が別の川でチビサナエやホソアカトンボなどのとんでもない記録を福岡市内でだしているので、個人的にこの調査機関のことをとても疑問に思う。
●室見川にはカマツカは多いがスナヤツメが採れない。シマドジョウの仲間もなかなか採れない(私の場合)。
●室見川にスナヤツメが今もいるのか分からないが、昔はいたという記録を見たことがある。という事は、昔はキイロヤマトンボが生息できる場所があった可能性がある。
●室見川の中流域護岸が竹林となっている場所がほとんどない。せいぜいメダケ林。
●ブックオフあたり(早良区福重)から見ると、室見川は砂底が多いように見えるが実際は砂の粒子がかなり粗い。シルト状になっている場所はとても少ない。しかし、砂底の割合がかなり多い河川なので、いないとは思えない。
●室見川は工事が多い。現時点でも4ヶ所程工事している。
●室見川では中流域でヒメサナエが羽化する。オナガサナエも多い。
●室見川よりもキイロヤマトンボの生息に不向きと思われる多々良川では1960年代に複数個体の記録がある。この頃は多々良川は今みたいな泥底ばかりの川ではなかったのかもしれない。あの多々良川にいて室見川にはいないとは考えにくい。

考えたけど、現段階では「いない理由」が思いつきません。いなかったという証拠も見出せません。
昔にタイムスリップして調べてみたいです。いつも思うのですが、50年前に生まれてみたかったです。50年前に生まれて調べまくってやりたかった。

いつもは河川名など伏せていますが、今回は伏せていません。河川名をだすことで「よし、探してみよう!」とか「俺は室見川で採ったことがあるから記録しよう」いう方がでてくるかも・・と期待しています。
オシマイです。
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by bobtuck | 2010-01-28 21:15 | 福岡地区  

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