久留米地区 川散策 男旅
昨夜の23時過ぎ、近頃、めっきりこなくなった携帯メールが鳴りました。相手はトモロッシさんでした。
用事は別件だったのですが、『明日(19日)は一人でさみしいな~』と思っていたので、
『急ですけど、明日もし暇だったら朝からキイロヤマトンボ探しに行きませんか??明日はかなり寒いと思うんですけど・・けど、冬こそ底生動物調査です!』
と、こんな時間だし・・と、駄目もとでメールを返信したところ、
『行きます!』
と返事が来たので、今日はトモロッシさんとキイロヤマトンボ探しランデブーに行くことになりました。
そういう訳でトモロッシさんと2人で福岡自然研究部の活動をしてきたのです。年度末ということもあり、エネ子さんは現在、多忙を極めているので、今回は我々2人の男旅なのです。エネ子さん不在の間は我々が屋台骨を支えねばならないのです。
本当は自分は遠賀川方面での新規開拓をしたかったのですが、福岡は昨日の昼過ぎから大雪でした。朝起きてネットで調べてみると、案の定、高速も都市高速もストップしています。遠賀方面へ行くには八木山峠を越えて行かなくてはならないので、遠賀川は諦め、久留米方面へ下道で行くことにしました。先日確認できたキイロヤマトンボがどのくらい分布しているのかも調べてみたかったんです。
トモロッシさんを迎えに行くと、大量の荷物が。前回、トモロッシさんと調査に行った時、私に
『トモロッシさん、網は1本で大丈夫ですか?予備はないんすか?』
と言われたのがトモロッシさん的には悔しかったらしく、タモ網は大小2本ずつ、さらにはサデ網までも購入したそうです。その他モロモロ備品まで揃えておりまして、今回は万全の準備だったのです。
そんな訳で、久留米方面へゆっくり向かいました。朝も早かったのですが、高速がストップしているとのことで、3号線は混んでいました。
最初に支川を攻めてみましたが、何もいませんでした。上流の方で護岸工事をしてたみたい。
久留米方面も雪が積もっている。
『支川は工事の影響がモロにでちゃいますから、本川で探しましょう』
『この前、福岡じゃ超珍しいトゲナベブタムシと思われる幼虫もいたんでナベブタムシは注意ですよ!』
『ここ、この前、ナゴヤ狙って網を入れたんですけど、全くでしたよー』
と話をしますと、トモロッシさんが
『なに~ナゴヤ~』
『お願い!5分だけ網を入れさせて!』
とのことになり、ここでも網を入れてみることに。(トモロッシさんは大変好奇心の旺盛な方で、さらに粘りに粘る調査スタイルなのです)
調査するトモロッシさん。
ミヤマサナエ幼虫。
ダビドサナエ幼虫。
これはスジシマドジョウと思う。大量にいました。
『駄目だった~』とトモロッシさん。
そんな訳で、この場所を諦め川に沿って走りますが、よさそうな場所がありません。
石がゴロゴロしているばかりで、砂底がなかなか見つからないのです。
ある河原に降り、河原が相当広いので、トモロッシさんと別れて砂底を探しに歩くことにしました。砂底を見つけられず、トモロッシさんと合流し、タッパーの中の採集品を見せてもらうと、ナベブタムシの仲間の幼虫が入っているではありませんか!かなり小さい幼虫ですし、何かもよくわからなかったので、自分はまた砂底を探して歩くことに。
ヨシの根に引っかかって思いっきり転んでしまい、バケツを割ってしまったりと散々だったのですが、またトモロッシさんと合流し、採集品を再度見せてもらうと、何とトゲナベブタムシの成虫を採っているではありませんか。
この時のトモロッシさんの『ニャッ』とした笑顔が忘れられません。
ついに入ったトゲナベブタムシ成虫。
私はあまり採れなかったのですが、結構な数のトゲナベブタムシを確認することができました。
自分の予想とはまったく環境が違った、ちょっと特殊な場所だったので、環境写真は控えますが、繁殖地なのか越冬地なのか、わかりません。採集方法もキイロヤマトンボ狙いの採集方法では採れませんでした。こういう希少種をまとめて見つけてしまった場合、どうすればいいのかわからないので、とりあえず数個体だけは標本用に捕獲して、他はリリースすることにしました。元気に繁殖して欲しい。
コオニヤンマ幼虫。
ダビドサナエ幼虫。
オナガサナエ幼虫。
コヤマトンボ幼虫。
スナヤツメ。
アリアケギバチ。
このアリアケギバチはトモロッシさんが捕獲したのですが、捕獲した瞬間のトモロッシさんのガッツポーズは凄かったです。
『子供の頃からギバチにずっと憧れてたんだよー!今までどうしても採れなかったんだよー』
byトモロッシさん
こういう気持ちを味わえるのが一番の醍醐味ですね。
新たなキイロヤマトンボの産地は確認できませんでしたが、今日も楽しく調査をすることが出来まして、ありがたかったです。最近、運が良くなってきました。気温はとても寒かったと思うのですが、網入れをすると寒さなんか忘れてしまうものです。
トモロッシさん、どうもありがとうございました。
オシマイです。
by bobtuck | 2012-02-19 20:57 | 福岡自然研究部 | Comments(4)
おめでとうございます!絶滅してなくてほんと良かったです!!
写真のはスジシマですね。
今後、この場所が安泰だといいですね。
きっかけは作ったんですが生態等は何も知らないんで、今後の保護等は専門家にお任せしたいです。
キイロヤマトンボは飼育が難しいですが、コペンタさんの飼育技術なら大丈夫かも?!